カテゴリ:目的別
個人年金保険の年金受取時にかかる税金
目次
年金をもらった時に税金はかかりますか?
個人年金保険に加入されている方から、税金に関するこのようなご質問をよくいただきます。
ポイントは「誰が個人年金保険の保険料を支払って(契約者)」、「誰が個人年金保険の年金を受け取るのか(年金受取人)」です。
個人年金保険の契約者が夫だった場合の税金
|
|
個人年金保険の年金受取人に対し、毎年受け取る年金に所得税(雑所得)がかかります。
|
|
個人年金保険の年金受取人に対し、年金開始時点で年金受給権の評価額に贈与税がかかり、毎年受け取る年金に所得税(雑所得)がかかります。
なお、年金受給前に個人年金保険の被保険者(夫)が死亡した場合は、一時金で死亡給付金(死亡保険金)が支払われます。
>個人年金保険の年金受取開始前に被保険者が死亡した場合
>個人年金保険の年金受取開始後に被保険者が死亡した場合
個人年金保険の保険料を支払った人(契約者)と年金を受け取る人(年金受取人)が異なる場合、夫婦間のやり取りでも「贈与税」がかかり、大きな税金がかかる可能性もありますので、基本的には個人年金保険の「契約者」と「年金受取人」は同じにしておくのが良いでしょう。
税金シミュレーション
ここでは個人年金保険の「契約者」と「年金受取人」が同じ場合の事例をご紹介いたします。
年金受取金額がそのまま所得額になるわけではないので、大きな金額の個人年金保険に加入していない限り、多額の税金を払うことはないと思いますが、具体例を参考に計算してみましょう。
【事例1】10年確定年金
■個人年金保険(10年確定年金)<定額制>
契約者 | 被保険者 | 年金受取人 |
---|---|---|
妻 |
妻 |
妻 |
年金受取開始年齢:60歳
年金受取期間:10年間
年金年額:86万円
保険料払込合計額:720万円
●雑所得の計算
※年金の総支給見込み額は、年金の種類によって違います。
●終身年金:年金年額×余命年数
●確定年金:年金年額×支給期間 ※【事例1】
●保証期間付終身年金:年金年額×(余命年数と保証期間年数のいずれか長い年数) ※【事例2】
●有期年金の場合:年金年額×(支給期間と余命年数のいずれか短い年数)
●雑所得の金額
雑所得の計算方法は、その年に受け取った年金額(1年分)から必要経費である保険料を差し引いた額となり、雑所得は140,000円となります。
この雑所得が25万円未満の場合は、源泉徴収はされません。もし、年金以外に所得がなければ、基礎控除の範囲内(38万円以下)となり、所得税はかかりません。
25万円以上の場合は、保険会社が雑所得の10.21%(※1)を所得税として源泉徴収を行います。
なお、源泉徴収額は確定した税額ではありませんので、雑所得として他の所得と総合して確定申告し、過不足を精算する必要があります。所得の状況によっては税金が還付される場合もあります。
●納付税額
納付税額はその年の所得と合算して計算します。
【事例2】10年保証期間付終身年金
■個人年金保険(10年保証期間付終身年金)<定額制>
契約者 | 被保険者 | 年金受取人 |
---|---|---|
妻 |
妻 |
妻 |
年金受取開始年齢:55歳
年金受取期間:一生涯(10年保証期間)
年金年額:45万円
(基本年金40万円+増額年金5万円)
保険料払込合計額:950万円
●雑所得の計算
※年金の総支給見込み額は、年金の種類によって違います。
●終身年金:年金年額×余命年数
●確定年金:年金年額×支給期間 ※【事例1】
●保証期間付終身年金:年金年額×(余命年数と保証期間年数のいずれか長い年数) ※【事例2】
●有期年金の場合:年金年額×(支給期間と余命年数のいずれか短い年数)
年齢 (歳) |
55 | 60 | 61 | 62 | 63 | 64 | 65 | 70 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
男性 (年) |
23 | 19 | 18 | 17 | 17 | 16 | 15 | 12 |
女性 (年) |
27 | 23 | 22 | 21 | 20 | 19 | 18 | 14 |
(所得税法施行令82条の3) |
●雑所得の金額
雑所得の計算方法は、その年に受け取った年金額(1年分)から、必要経費である個人年金保険の保険料を差し引いた額となり、雑所得は94,500円となります。
この雑所得が25万円未満の場合は、源泉徴収はされません。もし、年金以外に所得がなければ、基礎控除の範囲内(38万円以下)となり、所得税はかかりません。
25万円以上の場合は、保険会社が雑所得の10.21%(※2)を所得税として源泉徴収を行います。
なお、源泉徴収額は確定した税額ではありませんので、雑所得として他の所得と総合して確定申告し、過不足を精算する必要があります。所得の状況によっては税金が還付される場合もあります。
●納付税額
納付税額はその年の所得と合算して計算します。
年金受取開始後に被保険者が死亡した場合の税金
■個人年金保険(確定年金・保証期間付年金の場合)
|
|
【個人年金保険の保険金が一括受取の場合にかかる税金】
法定相続人が受け取る未払年金の現価に対し、相続税がかかります。
【個人年金保険の保険金が年金受取の場合にかかる税金】
個人年金保険の年金継続受取人が受ける年金の権利評価額に対し、相続税がかかり、2年目以降の毎年受け取る年金に所得税(雑所得)がかかります。
|
|
【個人年金保険の保険金が一括受取の場合にかかる税金】
個人年金保険の年金受取開始時点に権利評価額が贈与税の対象になっているため、年金受取人に対し、未払年金の現価に所得税(一時所得)がかかります。
【個人年金保険の保険金が年金受取の場合にかかる税金】
個人年金保険の年金受取開始時点に年金の権利評価額が贈与税の対象になっているため、年金受取人に対し、2年目以降の毎年受け取る年金に所得税(雑所得)がかかります。
|
|
【個人年金保険の保険金が一括受取の場合にかかる税金】
個人年金保険の年金受取人が受け取る未払年金の現価に対し、所得税(一時所得)がかかります。
【個人年金保険の保険金が年金受取の場合にかかる税金】
個人年金保険の年金受取人に対し、毎年受け取る年金に所得税(雑所得)がかかります。
|
|
【個人年金保険の保険金が一括受取の場合にかかる税金】
・個人年金保険の「契約者」が受け取るとき
未払年金の現価に対し、所得税(一時所得)
・個人年金保険の「契約者以外の人」が受け取るとき
未払年金の現価に対し、贈与税
【個人年金保険の保険金が年金受取の場合にかかる税金】
・個人年金保険の「契約者」が年金継続受取人のとき
毎年受け取る年金に所得税(雑所得)
・個人年金保険の「契約者以外の人」が年金継続受取人のとき
年金の権利評価額に対し、贈与税がかかり、2年目以降の毎年受け取る年金に所得税(雑所得)
※個人年金保険の年金受取開始前に被保険者が死亡した場合、一時金で死亡給付金(死亡保険金)が支払われます。
>死亡保険金を受け取った場合の税金
保険で困ったことがあれば、
何でもご相談ください
- 保険の相談実績20年で100万件以上
- 専門のスタッフが対応
最寄の保険ほっとラインの
店舗にて承ります。
お気軽にお問い合わせください。
ご予約はお客さまサービスセンターまで
0120-114-774
受付時間 10:00~19:00(土・日・祝もOK)