ずっと私の将来のことを考えてくれていたんだね
高校3年生の私は進路について悩んでいた。
どうしても行きたい専門学校があったけれど、
学費のことで親に迷惑をかけたくなくて、
なかなか言い出せずにいた。
わが家は兄弟も多いし、親の仕事もなかなか安定せず、
余裕がないことは薄々気がついていた。
そんな時に母親が切り出した。
「あなた進路はどうするの?」
私が遠慮がちに専門学校について伝えると、
母親がタンスから1冊のオレンジ色のファイルを取り出した。
"きちんとファイル"と書かれた冊子には、
生まれたときから母が準備してくれていた、
学資保険の内容が記されていた。
ずっと私の将来のことを考えてくれていたことを知り、
ここまで育ててくれた感謝の思いで、胸がいっぱいになった。