自分が重い病気のときに なんて優しい人なんだろう

自分が重い病気のときに なんて優しい人なんだろう

自分が重い病気のときに なんて優しい人なんだろう

近所に住んでいる主人の両親は、
孫たちをいつも本当にかわいがってくれる。
働いている私のことも、いつも助けてくれる。

本当に優しい、素敵な人たちだ。

そんな義父が、
定年退職した直後に前立腺がんになった。

「死ぬ病気じゃないから・・・」
義母はそう言いながらも、不安を隠しきれない様子だった。
「大丈夫だよ」私たちは義母をはげまし続けた。

私たちの願いが届いたのか、
義父は無事に手術を終えて、退院できた。

 

退院から1週間。お祝いのささやかな食事会。

義父が急に話を切り出した。

「こうやって急に病気になったり、私たちも歳だからな・・・。
いざというときに困らないように、
きちんとしておけば、もっと母さんも不安にならなかったかもしれない」

そう言うと、
パサっと4冊のオレンジ色のファイルを私たちの前に置いた。

義父は病床にありながら、
不安でとまどう義母のようすを気にしていて、
その不安をひとつでも取りのぞけないかと考えていたそうだ。

「こうしてまとめておけば、お金の心配はとりあえずしなくていい」

それが義父が病気から学んだことだったそうだ。

 

自分が重い病気のときに。
なんて人なんだろう、と改めて感動した。

大切な家族。
「長生きしてもらいたい」と心から思った。

オレンジ色のファイルは、
そんな義父の優しさと一緒に、私たちも受け継いでいきたい。




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