ひさしぶりに会うたびに 歳をとってゆく両親

ひさしぶりに会うたびに 歳をとってゆく両親

ひさしぶりに会うたびに 歳をとってゆく両親

1ヶ月前、父からの電話が鳴った。
「母さんが・・・。大変だからすぐに来てくれ。」

慌てて新幹線に飛び乗り、実家に向かった。

母の身の回りのものを揃え、入院先の病院へ。
病室を訪ねると、母のベッドの横に座っている父がなんだか小さく見えた。

子どもの頃は弟と二人で父の両腕にぶら下がって遊んだのにな・・・
と少しやるせなくなった。

朝食の準備で台所に立っていた母が急に倒れたらしい。
医師の話によると、このところの暑さと疲労が原因とのこと。

2日後には退院し、自宅に戻れたので特に父はほっとしたようだった。

思えば実家を出てからおよそ30年近くになる。
両親も70代。これからもまた、こんなことがあるかもしれない・・・。
両親が歳をとったことを実感した。

仕事が忙しく、子どものことでも色々とあり、
なかなか実家には戻れていない。
これからはもう少しマメに顔を出そうかな・・・。

私は仕事もあるので、すぐに家に戻った。

それから3週間後。
自宅のポストにA4の郵便物が届いた。

中をあけてみると、オレンジ色のファイル。
その中には父と母の入っている保険のリストだった。

ファイルには
「今回は心配かけたね。父さんと一緒に相談してきたよ。
これからは何かあったらこのファイルを開いてね。」
と母のメモがついていた。

そういえば、結婚してから保険に入りっぱなしだったなぁ。
急に自分の保険が心配になってきた。

机の上に飾られた家族の写真が目に留まる。
私はオレンジ色のファイルに付いているQRコードをスマホでかざした。




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