私のことちゃんと見ててくれたんだね
今日家に帰ったら、母に言われた一言。
「最近娘と会ってないみたいだけど、
・・・たまには手紙でも書いたら?」
ここ数ヶ月、仕事ばかりに気をとられ、
娘との時間を取らない私を、母は心配していた。
中学生になる娘を相手に、
恥ずかしくて手紙なんて書くことができなかった私。
その時「きちんとファイル」を思い出した。
ファイルを作成したことも、誰にも言わず過ごしたここ数ヶ月。
ファイルの空欄に一言。
「あなたは私の宝物」
いつもケンカばかりの私たち。
この一言を娘がどう受け止めるのか。
ただ、私は照れくさくて言葉もなく、この一言だけ残し、
娘の部屋にファイルを置いて翌朝仕事へ行った。
その日の夜。
最近話もろくにしなかった娘が、
「お母さん、これって・・・
私お母さんの邪魔しちゃいけないと思ってた。
だけど、私のことちゃんと見ててくれてたんだね。」
私が娘の為に考えて準備した保障。
言葉がなくとも、娘と私の絆が一段と深まった時間だった。