今は私が母を助けてると思ってたのに
母が亡くなった。
以前母に
「とても大事なものだから、いつでも分かるところに置いといてね。」
って言われてたな・・・。
私は今「きちんとファイル」を探している。
すると、
「これ探してるんでしょ?」
主人がファイルを手にしている。
「何故あなたが?」
「前にお義母さんに『娘は私に何かあったら、もう何していいか
わからなくなっちゃうから、あなたも保管場所を把握しといて』
って頼まれてたんだ。」
中を見ると、一枚の手紙が入っていた。
「あなたがこれを見る時は、私はもう側にいてあげられない時だと思います。
色々迷惑かけるかもしれないけど、ごめんね・・・。
これは私なりに、あなたのことを想って持った最期のプレゼント。
あなたが産まれてきてからのこと。これからのこと。
色んなことをきちんと考えて、準備しました。
万が一のときは、ここに書いてあるお店に行ってね。
何でも手伝ってくれるはずだから。」
・・・涙が止まらなかった。
最近も会うたびに、
「家のこと、ちゃんとできてるの?」
母から見たら私はまだまだ子ども。
今は私が母を助けてると思ってたのに。
まだお母さんは私のこと心配してくれてたんだね。
・・・お母さん、ありがとう。
それから数日後、私は主人と子供と3人で、
母がお世話になっていたお店に来ている。
大好きだった母の給付と、
私たちのきちんとファイルを作りに・・・。