私はこの子に何をしてあげられるだろう
暖かい夏の日。
眩しい日差しの中、
「お母さん」とつぶやく
小さな子供の声。
川で泳いでいる魚を握り、
「お母さん、魚捕まえたよ」
小さな目をキラキラさせて、
私のところまで走ってくる息子。
気持ちの良い風に吹かれて、目が覚める。
目の前には夢の中より、
少し成長した息子が遊んでいる。
私はこの子に何をしてあげられるだろう。
そのとき、
「きちんとファイル」を思い出した。
私は以前より、自分に何かあったとき、
開けてもらう箱を用意していた。
息子がその箱を開けた時、
私の思いの詰まった保険の内容を綴じた
「きちんとファイル」。
そして、
「私の息子として生まれてきてくれて、ありがとう」
のカードを添えて。