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カテゴリ:目的別

生命保険に関する税金

目的別

入院給付金は非課税

事故でケガをし、病院に2ヶ月程入院。
生命保険会社から、5,000円/日(総額30万円)が給付された入院給付金は、課税対象になりません。
不慮の事故や疾病により受け取れる障害給付金、入院給付金、通院給付金、手術給付金、介護給付金の一時金や年金などは、非課税です。高度障害保険金(給付金)も非課税です。

※医療費控除を申告して税金の還付を受ける場合生命保険会社から受け取った入院給付合等については非課税ですが、医療費が高額となり、確定申告して医療費控除を受ける場合は、医療費の金額からその入院給付金額を差し引いて申告します。入院給付金などを差し引くのは、受け取った給付等の原因となった傷病の医療費からだけです。引ききれない場合、他の医療費から差し引く必要はありません。

※医療費控除 一年間の医療費総額が10万円(または合計所得金額の5%の低い方)を超えた場合、超えた金額(200万円を限度)を確定申告をすることにより、その年の所得から差し引くことが可能です。

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

こども保険にかかる税金

子供が0歳のときに18歳満期の育英年金付こども保険に加入。こども保険にかかる税金について考えて見ます。

(年払保険料)12万円
(祝金:小学校入学時)20万円
(祝金:中学校入学時)30万円
(祝金:高校入学時)30万円
(祝金:満期の大学入学時)130万円

契約者(保険料負担者):夫
被保険者:子供
年金受取人:夫

祝金、満期保険金の課税

祝金などは、受け取るたびに受取人である契約者(夫)の一時所得として所得税と、住民税の課税対象となります。 一時所得 = 祝金 - 既払込保険料 - 特別控除(- すでに受取った祝金合計額)

※一時所得の特別控除額=50万円
※(一時所得) × (1/2) が課税一時所得です。他の所得と合算し、総合課税となります。

●1回目の祝金(小学校入学時)を受け取る場合
既払込保険料 = 年払い保険料 × 年数
72万円 = 12万円 × 6年間
祝金 - 既払込保険料 - 特別控除 = 一時所得
20万円 - 72万円 - 50万円 = ▲2万円
一時所得がマイナスのため非課税
●2回目の祝金(中学校入学時)を受け取る場合

既払込保険料 = 年払い保険料 × 年数
144万円 = 12万円 × 12年間
祝金 - 既払込保険料 - 特別控除 - すでに受取った祝金合計 = 一時所得
30万円- 144万円 - 50万円 - 20万円 = ▲184万円
一時所得がマイナスのため非課税

※祝金を受け取っても、既払込保険料の方が多いケースが多く、税金がかかりません。
※満期を迎えて満期保険金を受け取った場合は、所得税の計算になります。

契約者が死亡した時

●新しい保険契約者(妻)に対し、相続税

約款に定める新しい保険契約者(妻)に対して、その後も継続するこども保険の「契約の権利」に対して相続税が課税されます。

契約者(保険料負担者):夫 → 妻
被保険者:子供
年金受取人:夫 → 妻

●契約者の死亡により、育英年金などを受け取る場合は、相続税
契約者の死亡により、育英年金などを受け取る場合「将来受け取る育英年金の受給権」のに対して相続税が課税されます。
●育英年金受取時
妻が実際に受け取る育英年金は、所得税(雑所得)と住民税が課税されます。
●祝金受取時
新しい契約者(妻)が受け取る祝金は、所得税(一時所得)と住民税が課税されます。契約者の死亡により保険料払込免除となっている場合は、一時所得の計算で、受け取る祝金や育英年金から払込免除となった保険料を差し引くことができません。

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

生命保険契約に関する権利とは

例えば、養老保険に加入している契約者(保険料負担者)の夫が亡くなくなったため、被保険者が妻なので、契約者を妻に名義変更して契約を継続する場合などに該当するのですが、契約者(保険料負担者)と被保険者が異なる契約で、契約者が保険期間中に死亡した場合、契約者死亡時点で、「生命保険契約に関する権利」として評価された金額が相続税の課税対象となります。

(名義変更の例)
契約者(保険料負担者): 夫 → 妻
被保険者: 妻 → 妻
受取人(死亡保険): 夫 → 子供
受取人(満期保険金):  

【生命保険契約に関する権利の評価額】
原則、相続開始時に解約するとした場合に受け取れる解約返戻金の金額です。

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

生存給付金(祝金等)にかかる税金

生存給付金については、その給付のつど受取人である契約者の一時所得として所得税の対象となります。しかし、支払った保険料が生存給付金を上回るケースが多くその場合には課税されません。

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

年金の一括受取

年金の受取開始後に、以降の年金を一括で受取をする場合、一括受取額に対してかかる税金

個人年金保険の種類により異なります。

●確定年金の場合
残りの期間分を一括で受取り、契約もその時点で消滅するので、一括受取額は所得税(一時所得)として課税。
●保証期間付終身年金の場合
保証期間分を一括で受取りますが、保証期間終了後も被保険者が生存している間は再び年金が受け取れるため、一括受取額は所得税(雑所得)として課税。

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

契約者変更

特定の保険種類を除き、被保険者の同意、保険会社の承諾を得ることで契約者、受取人(死亡保険金、満期保険金)を変更することができます。保険期間中に契約者、受取人を変更してもその時点で課税されることはありませんが、保険金を受取ったときの課税関係が変わってきます。

養老保険の契約者を変更した場合

変更前
契約者 被保険者 死亡保険金受取人 満期保険金受取人
変更後
契約者 被保険者 死亡保険金受取人 満期保険金受取人
●前契約者(夫)の負担した保険料に相当する部分
死亡保険金:所得税(一時所得)、住民税
満期保険金:贈与税
●新契約者(妻)の負担した保険料に相当する部分
死亡保険金:相続税
満期保険金:所得税(一時所得)、住民税

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

利率変動型積立終身保険の税金

積立部分と保障部分からなり、その内訳を自由に設定、変更することができる生命保険です。

●保険料を払込んでいるとき
死亡保障などの保障部分に充てられる保険料、ファンドなどと呼ばれる積立部分に充てられる保険料も含めて、一般の生命保険料控除の対象となります。
●積立部分を引き出したときや、解約したとき

積立部分は所定の利率で、契約途中で引き出せるため預貯金に似ていますが、預貯金のような20%の源泉分離課税ではありません。引き出した場合は一時解約とされ、一時所得として所得税・住民税の課税対象となります。下の式で計算した一時所得がゼロやマイナスの場合・申告や納税は不要です。契約の全部を解約した場合も一時所得として所得税、住民税税の課税対象となります払込保険料の総額には、積立部分から取り崩して保険料に充当した金額は含まれません。

課税一時所得
(その年に引き出した積立金 - 払込保険料総額 - 一時所得の特別控除)× 1/2
※払込保険料の総額には、積立部分から取り崩して保険料に充当した金額は含まれません。

●保険金を受取ったとき
税金の取り扱いは他の生命保険と同様です。

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

収入保障保険の税金

万一のことがあった場合、一時金ではなく、年金で受取るタイプの保険は被保険者の死亡時と実際の年金受取時分けて考える必要があります。

●死亡時
年金受給権の評価に相続税、または、贈与税がかかります。
次のいずれか多い金額が年金受給権の評価になります。
  • 解約返戻金の金額
  • 年金に代えて一時金で受取れる場合は一時金の金額
  • 予定利率を基に算出した金額
●年金受取時

第2回目以降の年金受取時に年金受給権の評価との差額に所得税(雑所得)、住民税がかかります。

契約形態によって整理すると以下のようになります。

契約者 被保険者 受取人 死亡時 年金受取時 年金開始後の一括受取
相続税 所得税(雑所得) 所得税(一時所得)
贈与税 所得税(雑所得) 所得税(一時所得)
所得税(雑所得) 所得税(一時所得)

外貨建て保険の税金

保険料の払い込みや保険金などの受け取りが米国ドルやユーロなど外貨建てなっている終身保険や個人年金保険、養老保険です。

払い込む保険料に対する生命保険料控除の取り扱いや、受け取る保険金・年金などへの課税は、円建ての生命保険の場合と同じです。申告申告や納税は円換算で行い、通常、生命保険会社から円換算した金額についての通知が届きます。なお、払い込みや受け取りを「円」で行う特約付の契約の場合は、実際の払い込み額、受取額を基に申告、納税します。

変額個人年金保険の税金

投資型年金などの名称でも販売されるこの保険は投資信託などに似ているといわれていますが、生命保険商品として次のような特徴があります。

●保険料払い込み時やファンドの運用期間中
払い込んだ保険料は、一般の生命保険料控除の対象となります。一時払いの変額個人年金保険では、保険料を払い込んだ年に生命保険料控除となります。
保険料を払い込むと、ファンドとも呼ばれる特別勘定で運用されます。投資信託の場合、ファンド間での資金の移動時やファンドの分配金(普通分配金)の受け取り時に課税対象となるのに対し、この保険の場合、年金受け取り時や解約時まで課税が繰り延べられ、資金が課税されることなく再投資されます。
●年金受け取り開始前に被保険者が死亡したとき
死亡給付金については契約者(保険料負担者)、被保険者、死亡給付金受取人の関係に応じた税金の課税対象となります。相続税の計算上では、生命保険金の非課税「500万円×法定相続人」を活用できます。
●年金受け取り前に解約した場合
一般的には一時所得として所得税、住民税の課税対象です。ただし、一時払いの確定年金を契約後5年以内に解約した場合は、金融類似商品として20%の源泉分離課税の対象となします。
●年金などを受け取るとき
個人年金保険と同様です。つまり、契約者(保険料負担者)、被保険者、受取人との関係によって、どの税金の課税対象になるかが決まります。

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

解約返戻金

契約者(保険料負担者)が受け取った解約返戻金は、一時所得として所得税、住民税の課税対象となります。ただし計算の結果によっては税金がかからないこともあります。
なお、解約返戻金と払込保険料との差額に20%の源泉分離課税がされる場合があります。

一時払養老保険5年満期 →20%源泉分離課税
一時払養老保険10年満期 →20%源泉分離課税(契約後5年以内の場合)※
一時払終身保険 →所得税(一時所得)、住民税

※契約後5年超の場合は、所得税(一時所得)、住民税が課税される。

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

満期保険金と解約返戻金を同じ年に受け取った場合

同じ年に受け取る同じ種類の所得(満期や解約で受け取る一時所得同士、複数の年金を受け取る場合の雑所得同士)は課税所得の計算上、これらは通算して課税されます。

●一時所得となる満期保険金、解約返戻金を同じ年に受け取った場合の例
契約

満期保険金 - 払込保険料 = 一時所得
500万 - 200万 = 300万

契約

解約返戻金 - 払込保険料 = 一時所得
150万 - 100万 = 50万

契約A + 契約B - 一時所得の特別控除額 × 1/2 = 課税一時所得
(300万 + 50万 - 50万 ) × 1/2 = 100万

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

積立配当金の中途引出

自由に引き出しできる積立配当金を中途で引き出した場合、その引き出した金額が既払込保険料累計額に達するまで課税は生じず、現金一括配当方式の場合も同様に課税は生じません。

ただし、満期保険金または解約返戻金を受け取る場合の一時所得の計算上、その引き出した配当金相当額を既払込保険料から差し引くことになります。つまり、課税対象の一時所得が多くなり、課税が満期または解約時まで繰り延べられることになります。

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
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また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

保険料の贈与

収入のない妻を契約者(保険料負担者)、被保険者、年金受取人として個人年金保険を契約するために、保険料を妻に毎年贈与する場合、注意が必要です。毎年受け取る保険料を基に、「毎年」贈与税が課税されるのではなく、受け取った保険料の総額を基に、「年金受け取り時」に贈与税が課税される可能性があるからです。
年金を受け取る際に多額の贈与税が課税されることがないように細心の注意を払い、毎年贈与があったととられるよう、証拠書類を残しておくことが必要です。

保険料贈与の注意点
  • 毎年贈与契約書を2通作成し、できれば公証役場で確定日付をもらう
  • できるだけ年間110万円を超える金額を贈与し、毎年贈与税の申告書を提出し、保管しておく
  • 毎年、夫(贈与者)は妻(受贈者)の銀行口座に現金を振り込み、かつ、その銀行口座から保険料を支払うようにする
  • 贈与した保険料については、夫(贈与者)の生命保険料控除の対象としない

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

妻が満期保険金や年金を受け取った場合

専業主婦や、パートタイムの主婦が満期保険金や年金を受け取った場合、金額によっては、配偶者控除が受けられなくなることがあります。満期保険金を受け取った場合の課税一時所得、年金を受け取った場合の課税雑所得がその他の所得との合計所得金額が所定の金額を超えた場合、配偶者控除が受けられなくなります。
配偶者控除は合計所得金額が38万円以下の場合にのみ適用されます。
合計所得金額が38万円を超えてしまった場合でも、夫の合計所得金額が1,000万円以下、妻の合計所得金額が38万円超76万円未満の場合は配偶者特別控除が受けられます。

妻の合計所得金額 夫の配偶者控除 夫の配偶者特別控除
38万円以下 38万円
38万円超76万円以下 妻の合計所得金額に応じた金額
76万円超

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

所得税、贈与税、相続税の申告期限

  • 所得税:所得が生じた年の翌年2月16日から3月15日まで
  • 贈与税:贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日まで
  • 相続税:相続があったことを知った日の翌日から10ヶ月目にあたる日まで

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

支払調書

生命保険会社は、保険金などが支払われた場合(以下の場合)に「支払調書」を税務署に提出するよう定められていますが、源泉分離課税の場合は課税が終了しているため、「支払調書」は提出しません。

●死亡保険金、満期保険金、解約返戻金、祝金等の一時金
税金の種類
  • 所得税(一時所得):一回の支払金額が100万円を超えるもの
  • 相続税、贈与税:支払われる保険金が100万円を超えるもの
●年金
税金の種類
  • 所得税(雑所得):その年中の年金の支払金額が20万円を超えるもの

※本記載は、平成23年6月現在の税制に基づく一般的な取扱について記載しています。
税務上の取扱が税制改正などで変更となることがありますので、ご注意ください。
また、個別の取扱等につきましては、所轄の税務署等にご相談ください。

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